ランドセルリュック(ランリュック)は本当に軽い?重量や価格の注意点について

リュックタイプのランドセル
目次

ランドセルリュックとは?

ランドセルリュックの基本情報

ランドセルリュックは、伝統的なランドセルに代わる新しい形の「リュックタイプのランドセル」として注目されています。

そのルーツは「1968年(昭和48年)」というから、ずっと前から存在はしていました。

ランリック(ランリュック):1968年(昭和43年)より学生用品販売会社マルヤスが製造販売

軽量さと価格の安さから、

  • 京都府:長岡京市、宇治市、亀岡市、城陽市、八幡市

の小学校では、ほぼ全域で採用されています。

また、

  • 京都府京都市
  • 滋賀県大津市
  • 大阪府堺市

の一部でもランリュックの導入が進んでいます。

商品名としては「ランリック®」ですが、ランリュック®も商標登録されているのでどっちでもいいようですね。

発祥の地は京都府長岡京市のようで(参照元)、そのため関西圏での使用が多くなっていました。

これまでは発祥の地から近い関西圏の一部で使われていましたが、2022年頃からランドセルの軽量化を進めたいメーカーによってランリュックタイプのランドセルが登場し始めました。

メーカー名商品名重量価格(税込)
フィットちゃんゼロリュック約1,100g57,200円
イオンランドセルラクルスタイル約780g27,500円
池田屋ランドセルAIR RUCK約780g
*本体:650g
カブセ:130g
63,000円
Rikomonリュッセル NINE約999g49,500円
ニューランドNuLANDシリーズ約930g39,600円
モンベルわんパック約930g14,850円
こどもビームスLUCAS BACK PACK約1,030g33,000円
familiar(ファミリア)air ran約850g79,200円


ランドセルを選ぶ理由の上位にランキングする「軽さ」を実現し、価格も安価なことから注目のアイテムなっています。

ただ、軽くて安いというメリットはあるものの、デメリットもあります。

ランリュックのメリットとデメリット

メリット
デメリット
  • 本体重量は軽い気がする
  • 価格が安い
  • 容量が大きい
  • 遠足などでも利用できる
  • 体感重量は重い
  • 6年間で何回か買い替えが必要
  • 利用者が少ないので、悪目立ちするかもしれない

重さについて

ランリュックはランドセルと比較して軽いと思われがちですが、実際は

  • ランリュックの最軽量クラスは約780g
  • ランドセル(人工皮革)の最軽量クラスは約980g

その差は約200gです。

小学校でよく使うジャポニカ学習帳のノート1冊の重さは約135gなので、ノート約1.5冊分程度の違いです。

ジャポニカ学習帳

これくらいの差ならば、大きな違いがあるとは言えませんよね。

ただ、ランドセル(人工皮革)の平均的な重量は1,100g~1,200g前後なので、そうなると最軽量ランリュックとの差は320g~420gとなります。

そこまで重量が違ってくると、お子さんに軽いランドセルを買ってあげたいと思う親御さんは見過ごせないと思います。

ただ、ここには注意すべき点があります。

それは「ランドセルはお子さんの身体への負担を減らす構造になっている」ということです。

軽く感じるランドセルの構造

ランドセルは重さを軽減するためにいろいろな工夫がされています。

その中でも背中とランドセルの密着面積が大きい方が、お子さんのからだへの負荷が小さくなります。

天使のはねで解説されている「軽く背負える機能」が分かりやすく説明されています。

天使のはねが軽く背負える理由
画像引用元:天使のはね公式サイト

ランリュックの肩ベルトの付け根に立ち上がりがなく素材も柔らかいので、教科書や水筒などを入れて重くなると上の図の右側(密着面積が小さく、からだへの負荷が大きい)の状態になってしまいます。

実際にランドセルとランリュックをお子さんに背負わせた口コミを紹介してくれているブログがありました。
>>【三つ子のラン活②】イオン訪問とランリュックの落とし穴

イオンでランリュックタイプのランドセルに2kgの重りを入れてフィッティングした結果、
「ランドセルに入れたときの方が軽く感じる」
というお子さんの感想が書かれています。

軽いという理由でランリュックを選ぶと、入学後に「思ってたのと違う!」ということになりかねないのでご注意を。

    ランリュックの価格が安いは本当?

    ランリュックが選ばれる理由の一つに

    「価格が安い!」

    ということがあります。

    これも「重量」と同じく、注意点があります。

    ランリュックは確かに、ランドセルと比較すると安いアイテムが多いです。

    下記はリュックタイプのランドセル商品の価格一覧です。

    メーカー名
    商品名
    価格(税込)
    フィットちゃん
    セロリュック
    57,200円
    イオンランドセル
    ラクルスタイル
    27,500円
    池田屋ランドセル
    AIR RUCK
    63,000円
    Rikomon
    リュッセル NINE
    49,500円
    ニューランド
    NuLANDシリーズ
    39,600円
    モンベル
    わんパック
    14,850円
    FREDRIK PACKERS
    LUCAS BACK PACK
    33,000円
    familiar(ファミリア)
    air ran
    79,200円

    一方で、ランドセルの購入金額はいくらでしょうか?

    ランドセルの購入金額平均は【59,138円】
    ランドセル工業会「ランドセル購入に関する調査 2024年」より引用

    ランドセルと比較すると、ランリュックは価格が安いです。

    ただ、気をつけないといけないのは【耐久性】についてです。

    ランドセルは6年間使い続けられる耐久性を実現するために、素材や構造・製造方法に工夫を重ねています。

    一方でランリュックは、軽さを追求することから6年間使い続けられる耐久性についてはランドセルほど保証はしていません。

    ほとんどのランドセルは6年間保証(無料)がついていますが、ランリュックについては保証はついていないのが大半です。

    イオンもランリュックタイプは「6年間修理保証対象外」ですし、フィットちゃんも「6年間有償修理保証」となっています。

    ただ、池田屋ランドセルの「エアリュック」は卒業まで安心の「6年間無料修理保証」付きです。

    池田屋ランドセルAIR RUCK
    画像引用元:池田屋ランドセルAIR RUCK

    このことからランリュックの場合、6年間のあいだで買い替えが発生する確率が低くないということが予測されます。

    買い換える回数分だけ料金を支払うことになるので、値段が安いという理由で選ぶと「結局高くついた~(泣)」ということにもなりかねません。

    もちろん買い替えるたびに新しいランリュックを選べるから、それはそれでOK!という方もおられるでしょう。

    6年間を通じての総コストをどう考えるか次第で、どちらを選ぶか決まってきますね。

    ランリュック市場で注目されるブランド

    近年、ランリュック市場には多くのブランドが参入しており、それぞれ独自の特徴を持っています。以下では、特に人気の高いブランドをいくつか取り上げ、それぞれの魅力を比較します。

    おすすめブランドとその特徴

    1. NuLAND(ニューランド)

    • 特徴: 軽量性とデザイン性を両立した新時代のスクールバッグ。特許技術を使用した「QUARTECH」素材により、耐久性と快適性が向上しています。
    • メリット: モダンでスタイリッシュなデザインは、子どもだけでなく保護者からの支持も高いです。機能面では、防水性と通気性を兼ね備えており、全天候型の使用が可能です。

    2. ランリック®(RanRikku)

    • 特徴: トラディショナルなランドセルの良さを残しながら、リュックとしての利便性を加えた製品です。
    • メリット: 手頃な価格と安全性が魅力で、反射材や交通安全を考慮した設計が子どもの安全をサポートします。また、多様なカラーバリエーションも人気の理由です。

    3. VERYコラボシリーズ

    • 特徴: ファッション誌「VERY」とコラボした限定デザイン。おしゃれな外観と機能性のバランスが取れた製品ラインです。
    • メリット: 女性読者層をターゲットにしたエレガントなデザインが特徴で、日常使いにも適しています。

    ブランドごとの比較表

    ブランド名軽量性防水性デザイン価格帯特記事項
    NuLAND★★★★★★★★★★高価格帯高機能素材QUARTECH使用
    ランリック®★★★★★★★中価格帯交通安全対策が充実
    VERYコラボシリーズ★★★★★★★★★中~高価格帯ファッション性に優れる

    ブランド選びのポイント

    ブランド選びにおいては、まず使用シーンや子どものライフスタイルを考慮することが大切です。

    例えば、アウトドアでの使用が多い場合は耐久性や防水性が重要です

    。一方、通学だけでなく普段使いにも使いたい場合は、デザイン性を重視するのがおすすめです。

    続いて、ランリュックを選ぶ際の具体的なポイントや注意点について解説します。

    ランリュックの選び方:ポイントと注意点

    ランリュックを購入する際、選び方のポイントを押さえることで、子どもが快適に使えるバッグを選べます。

    購入時に確認すべき重要なポイントについて詳しく解説しますね。

    選び方のポイント

    1. 軽量性をチェック

    ランリュックの最大の魅力は、軽さにあります。

    教科書や学用品をたくさん入れても、子どもの負担にならないよう、バッグ自体が軽量であることが重要です。

    具体的には、1kg以下の製品を選ぶのが理想的です。

    2. 収納力を確認する

    教科書、ノート、体操服、給食袋など、さまざまな荷物を収納できるか確認しましょう。

    バッグの容量が15L以上で、さらにポケットが複数あるデザインは、整理整頓がしやすくおすすめです。

    3. 背負いやすさ

    肩ベルトのクッション性やフィット感も重要です。

    調節可能なストラップや、背中にぴったりとフィットする設計が施された製品は、長時間背負っても疲れにくく、通学に最適です。

    4. 耐久性と防水性

    雨の日や汚れがつきやすい環境を考慮し、防水性があるかを確認してください。

    また、耐久性の高い素材が使われている製品を選ぶことで、長期間使用できます。

    5. デザインとカラー

    子どもが気に入るデザインやカラーを選ぶことも大切です。

    明るい色や反射材付きの製品は、通学中の安全性も高めてくれます。

    購入後のケア方法

    ランリュックを長持ちさせるためには、定期的な手入れが必要です。

    汚れたらすぐに拭き取ることや、防水スプレーを定期的に使うことで、より快適に使い続けられます。

    ここからは、ランリュックの具体的な活用シーンと便利な使い方をご紹介します。

    ランリュックの活用シーンと便利な使い方

    ランリュックは、その軽量性や機能性から、通学以外にもさまざまなシーンで活用できます。

    それでは、代表的な利用シーンとその便利な使い方について解説します。

    主な活用シーン

    1. 通学時

    ランリュックの最大の用途は、やはり通学です。

    軽さや収納力の高さから、毎日の学用品を持ち運ぶのに最適です。また、反射材付きの製品を選べば、暗い時間帯の通学も安全に行えます。

    2. 習い事や塾通い

    大容量のランリュックは、ピアノや英会話などの習い事にも活用できます。

    例えば、テキストやノート、道具などを分けて収納できる多機能ポケット付きのデザインが便利です。

    3. アウトドアや遠足

    防水性や耐久性に優れたランリュックは、遠足やキャンプなどのアウトドア活動にもぴったりです。

    水筒やお弁当、タオルなど、必要なものをすべて収めることができます。

    4. 旅行やお出かけ

    シンプルでスタイリッシュなデザインのランリュックは、家族旅行や日帰りのお出かけにも最適です。

    軽量で背負いやすいので、子ども自身が持ち運びやすいのも魅力です。

    ランリュックをさらに便利に使うための工夫

    1. 荷物の整理術

    ポケットが多いランリュックを選べば、荷物をカテゴリーごとに分けて収納することができます。

    例えば、前ポケットには文房具、メイン収納には教科書やノートを入れると、取り出しやすくなります。

    2. カスタマイズ

    子どもがより楽しんで使えるように、好きなチャームやストラップを付けてカスタマイズするのもおすすめです。

    これにより、子どもが自分のバッグを大切にする意識も育まれます。

    3. 季節に応じたケア

    冬場は濡れた手袋や帽子を収納できるスペースを確保し、夏場は飲み物用のサイドポケットを活用するなど、季節ごとのニーズに応じて使い方を工夫しましょう。

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    この記事を書いた人

    【ランドセル1年生.com店長】
    男の子3人を子育て中のランドセル店長(アラフィフママ)です。このホームページ運営に携わって4年以上が経過し、累計5千個以上のランドセルをホームページ経由でご購入頂きました。あれこれ迷ってしまいがちなラン活をスムーズに進めるための情報提供を心がけています。

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